今回は現在進行形についての講義です。
中1の範囲としてはこの後、
助動詞can、過去形を学習して終了ということになります。

さてこの現在進行形はとても大切です。
というのは現在進行形との対比によってこれまで学習してきた
現在形の意味が理解できるからです。
具体的に見ていきましょう!

(a) He plays tennis three times a week.(現在形)
 (彼は週3回テニスをします)

(b) He is playing tennis in the park now.(現在進行形)
 (彼は今公園でテニスをしています)

「現在形と現在進行形の違いは何?」と生徒に質問すると
たいていの生徒は・・・

「現在形は『~する』で現在進行形は『~している』じゃないんですか?」
というように答えます。

「なるほどね。じゃあ”He teaches Japanese history at school.”を
『彼は学校で日本史を教えている』と訳したら間違いかな?」とさらに突っ込んで聞いてみると、

「えーっと・・・」と答えに窮してしまうことが多いのです。

現在進行形を教えるときにどうしても最初は・・・

現在形=~する
現在進行形=今~している

というように日本語訳だけで教えようとするわけですが、
そうすると「じゃあ『現在形』は『今していない』の?」
という素朴な疑問が湧いてしまうわけです。

なので、日本語訳と合わせて、概念の違いを理解してもらうことがとても大切です。
つまり・・・

現在形=~する/している(現在の習慣や事実)
現在進行形=~している(現在この瞬間に行われている動作)

という概念を理解することが重要なのです。

例えば先ほどの”He plays tennis three times a week.”というのは
あくまでも「現在の彼の習慣」について述べているだけで、
彼が今この瞬間にテニスをプレイしていると言っている訳ではないのです。

一方で”He is playing tennis in the park now.”という文は、
彼がテニスをやっている瞬間にしか使えないのです。
つまり上の文を発話している所の瞬間に彼がテニスをしてる時だけ使え表現とも言えます。

いくつか例を見て現在形と現在進行形の表す意味の違いを明確にしておきましょう!

(3a) The water is boiling in the kitchen.
(3b) Water boils at 100 degrees Celsius.

(4a) It isn’t raining now.
(4b) It doesn’t rain much in winter.

(5a) What are you doing now?
(5b) What do you usually do on weekends?

いかがでしょうか?
現在形と現在進行形の意味の違いは明確になりましたか?
念のため訳例を挙げておきます。

(3a) 台所で水が沸騰している。
(3b) 水はセ氏100度で沸騰する。
(4a) 今は雨が降っていません。
(4b) 冬は雨があまり振りません。
(5a) あなたは今何をしていますか。
(5b) あなたは週末にたいてい何をしていますか。

では今回はここまでとしましょう!