名詞や代名詞の複数形を学ぶ時に併せて習うのがsomeとany。
これほど多くの人が誤解している事項も他にはそうありません。
というわけで今回はsomeとanyです。

(1) I have some Japanese books.(私は日本語の本を何冊か持っています)
(2) Do you have any Japanese books?(あなたは日本語の本を(何冊か)持っていますか)
(3) No. I don’t have any Japanese books.(私は一冊も日本語の本を持っていません)
*”Japanese books”は「日本の本」という意味もあります。

さて、だいたいどのテキストを見ても、

「someは否定文や疑問文ではanyに変わる」

というような趣旨のことが書いてあります。
一方でよく生徒から「先生、なんでsomeは疑問文や否定文ではanyに変わるんですか?」
という質問も受けます。
しかし、どうもこの点に関してはあまり正確に教えてもらえないようです。
先生から「とにかくそうなんだから、先ずは覚えて!」
などと言われて、英語が嫌いになったりして(笑)

で、結論から言うと
「someとanyは意味が違う」
ということです。つまり・・・

some:(数は不明だが)いくつか/いくらか(←ある)
any:(数も種類も気にせず)どんな/いくらでも(←あるかないかも不明)

よって上で述べた例文も直訳するとこんな感じになります。

(1)私は何冊か日本語の本を持っています。(意識は数ではなく、持っているという点にある)
(2)あなたは何冊でも、どんなものでもいいけど日本語の本を持っていますか?(とりあえず持っているか持っていないかを知りたい)
(3)いいえ。私はどんな本も日本語の本は持っていません。(とにかく1冊もない)

従って、場合によっては疑問文でsomeが現れることもあります。

(4) Do you have some Japanese books?(きみ、日本語の本(何冊か)持ってるよね?)

つまり、相手が何冊か日本語の本を持っているとある程度予測しているならsomeを使う訳です。

では今回はここまでです。